2021年10月22日
外来種とは
外来種とは、たとえばカミツキガメのように、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。
“外来種”という言葉を見ると、海外から日本に持ち込まれた生物(国外由来の外来種)のことを表すと思われがちです。しかし、“在来種(本来の分布域に生息・生育する生物)”でも、たとえばカブトムシのように、本来は本州以南にしか生息していない生物が北海道に入ってきた、というように日本国内のある地域から、もともといなかった地域に持ち込まれた場合には、“外来種”となり、もとからその地域にいる生物に影響を与える場合があります。このような"外来種"のことを「国内由来の外来種」と呼んでいます。
※ 渡り鳥、海流にのって移動してくる魚や植物の種などは、自然の力で移動するものなので外来種には当たりません。
外来種の影響
外来種が侵入し、新たな場所で生息するためには、餌をとったり、葉っぱを茂らして生活の場を確保したりする必要があり、もともとその場所で生活していた在来の生物との間で競争が起こります。
<生態系への影響>
●在来種を食べる
●在来種の生息環境と餌を奪う
●在来種と交雑して雑種をつくる
<人体への影響>
●毒を持つ在来種に噛まれたり、刺されたりする。
<農林水産業への影響>
●農林水産物を食べる
●畑を踏み荒らす
外来種被害予防三原則
外来種による被害を予防するために
- 入れない ~悪影響を及ぼすおそれのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」
- 捨てない ~飼養・栽培している外来種を適切に管理し、「捨てない」(逃がさない・放さない・逸出させないことを含む)
- 拡げない ~既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」(増やさないことを含む)
すなわち・・・
- 生態系等への悪影響を及ぼすかもしれない外来種はむやみに非自然分布域に「入れない」こと
- もし、すでに非自然分布域に入っており、飼っている外来種がいる場合は野外に出さないために絶対に「捨てない」こと
- 野外で外来種が繁殖してしまっている場合には、少なくともそれ以上「拡げない」こと
(環境省HP http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/invasive.html)