2023年4月7日

 本校は、学校の教育目標『願いをもち 仲間と共に 夢中になって取り組む子』の実現をめざし、伝統である「あ・じ・さ・い」(あいさつ、じかん、さいごまで、いつもなかよし)を重視した教育活動に取り組んでいます。


 手鞠のように膨らんだ紫陽花がかくも美しいのは、ひとかたまりに集まった小さな花が、どれも一つ残らずきれいに咲いているからです。紫陽花と同じように、全校児童の素敵な笑顔の集まりが、西小という大きく美しい花に結ぶことを願っています。そのためには、しおれたり、しぼんだりした花が一つでもあってはいけません。子どもたち一人一人のよさや持ち味を引き出し、目標をもって頑張る姿を応援し、「できた」「わかった」という小さな発見を一緒に喜び合う。悩みや苦しみを共有し、「あなたはひとりぼっちじゃないんだよ」というメッセージをしっかり伝えて心にエネルギーを与える。そんな教育姿勢を貫くことが、私たち教職員の一番の務めであると考えています。

 

 さて、本校は今年度で開校150周年を迎えます。この歴史を簡単にたどってみたいと思います。明治5年のこと、「学制」という日本最初の近代的学校制度を定めた法令が発布されました。当時のフランスの制度に倣ったもので「かならず邑(むら)には不学の戸なく、家に不学の人なからんことを期する」という趣旨が謳われました。記録には、岐阜県でも77校の小学校が一斉に設立されたとあります。この地域では、明治6年5月、下印食村に「貫成舎(貫成義校)」、徳田村に「主敬義校」が開校し、このうちの「貫成義校」が名を変え形を変えて、現在の西小学校へと引き継がれています。本校は学制発布以来の流れを汲む伝統校なのです。

 今年度は、これまで本校の伝統と歴史を紡いでこられた方々に感謝し、新しい時代を担う子どもたちの幸せを願って、実行委員会形式による周年記念事業が計画されています。いずれも在籍児童はもちろん、保護者や地域の皆様、町外在住も含めた卒業生の皆様など、本校にゆかりのある方になるべくご参加いただけるよう知恵を絞っているところです。令和5年度が、子どもたちの心に刻まれる素敵な年になることを願っています。

あじさい                             令和5年4月   校長